2012年10月3日水曜日

Last Frontier 岐阜県──関、郡上八幡

2012.9.23【岐阜県】──飛騨の道 ①

 岐阜県の皆さま、ご挨拶が遅くなりました。
 海や島好きなので、海に面していない土地は敬遠がちで、以前から「あれ、岐阜県だけ歩いてないかも?」と思いつつも、ようやく47都道府県最後の「未踏の地」に立ちました。岐阜羽島の地です……


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 新幹線岐阜羽島駅の第一印象は、1970年日本万国博覧会(大阪万博)へ向かう際、ひかり号通過待ちの間に眺めた田園風景に「何で田んぼの中に駅があるのか?」というものです(当時は最寄りの新横浜駅もこだましか停車せず、田んぼに囲まれていました)。
 現在ではだいぶ町らしい姿に見えますが、その岐阜羽島駅に降り立つとは、想像したこともありませんでした(だって、用事ないもん)。
 岐阜県出身者の知り合いは二家族あり、その一家族はこの近くのためあまり悪く言えないので、この辺にします……


関(Map)

 関市は濃尾平野北端に位置し(本市のV字の形状は市町村合併の結果)、古くから砂鉄・石炭・水に恵まれる土地柄を生かした刃物産業で栄え、ドイツのゾーリンゲン(Solingen)、イギリスのシェフィールド (Sheffield) と並び、世界の刃物3Sとされます。

 この町は「うなぎ」でも有名で、なるほどおいしくガツガツいったせいか胸がやけ、「うなぎのあぶらのせい?」と、褒め言葉より体の不調が先に出る情けなさ……
 刀匠(火と向き合う刃物職人)に好まれたことから、うなぎ料理を出す店が増えたとの説明は、すんなりと受け入れられます。
 愛知県一色産のうなぎを使用(昨年訪問)とありますが、産地よりここの方がおいしいと感じたのは、汗して働く人たちが求める「辛めの味」が好みのせいでしょう。

 丼と一緒に出された赤だしのみそ汁に、豊橋出身の「先斗町の彼」が思い浮かびました(赤だしは名古屋圏が中心)。味覚はきっちり記憶と連動するようです……


 円空さんと親しまれる僧侶をご存知か?(岐阜羽島駅前にモニュメントがある)
 江戸時代の僧侶で、全国に木彫りの「円空仏」と呼ばれる仏像を残します。
 以前テレビで、この近所の家には「家宝」として円空仏が大切に守られていると、「庶民と共に」の信念で活動された様子を知りました。
 関市円空館の、繊細で素朴な木彫り彫刻の仏像に接すると、飾りっ気の無さには人の心を開かせる力があると感じさせられます(上は彼の作品ではない)。

 彼は各地で山岳修行する修験者で、一体でも多くの仏様を広めたい思いからか、装飾を廃した少ないが力強い線で掘られた仏像が、人の心をとらえるようになります。
 信仰心が純化した「簡素な美しさ」は、西洋画家のルオーを想起させるも、円空さんの素晴らしさは生涯で12万体とされる仏像を彫り、広め歩いたことにあります。


 関市は「長良川の鵜飼い」が有名で、岸には鵜飼い船が並びます(薪をたく夜の催し)。
 そんな場所でもアユ釣り(?)を認める姿勢は、自然の豊かさと揺るぎない「鵜匠(うしょう)の自信」とも受け止められます。


郡上八幡(Map)


 8月のお盆期間中に4日間徹夜で踊る「郡上おどり」で有名な郡上八幡には、「水の町」の印象を受けました。
 もちろん生活に必要な水も流れますが、冬の雪深い地域に欠かせない「流雪溝」や、木造家屋が並ぶため「防火用水」の性格を持ち合わせます。

 湧水や山水を引き込み、高低差をつけ段々に仕切られた水おけはご存じと思います。
 一番上が飲料水、次の段は食品洗い、下段は食器などの洗浄に使われ、流れ出たご飯つぶなどの細かい残飯は下の池や流れの鯉や魚のエサとなる、というシステムです。
 それこそ「エコな暮らし」として、称賛すべき「ライフスタイル」いえるものですが、台所と一体なので屋内にあり、外からは見られません。

 右は、町中を流れる谷川を水路が横断する様子(水路の立体交差)。

 家の脇を流れているのだから、毎日遊んでいるだろうと思うも、水遊びは飽きないことを知るだけに、こちらも飽きずに眺められます。
 小さなビニール袋に水を充てんし、高く投げ上げ「大爆発!」と破裂させるとばっちりを浴びそうになります。
 流体の「つかみ所のない魅力」に感心を持って、理科に興味を抱いてくれよな!

 いまの季節は水路につながる絶好の遊び場所ですが、この路地には冬場の雪を運ぶ大切な通路としての役割があります。
 平地が狭いため広い幅が取れないようですが、逆に広いと雪が積もり通りづらくなることも考えられます。

 それが正しいか自信はありませんが、そんなふうに、土地の人々の暮らしを季節ごとに想像することはとても楽しい事ですし、ふとした会話で「正解」「誤解」から話しが膨らんだりします。


 山が迫る市街地ながら、どこからも目にできる郡上八幡城の天守閣(左)は、日本最古(築60年以上)の木造再建城(コンクリート製の再建とは違う!)が自慢とのこと。
 ここの展望からは、平地の狭い土地柄が実感できるので、殿様も領民をないがしろにできない覚悟を持てたのではないか? と思ったりしました。


 宿で「郡上おどり」の講習会が開かれています。
 正面の女性は、ちゃんと踊りすぎでサクラのようにも見えますが、このような地元芸能の披露・共有は大切な文化交流です。
 目にできず残念な、温泉地を回る旅芸人一座の公演(は旅行者側の欲する表現で、主催者は「大衆演劇」とします)もあり、地域活性に力を合わせる様子に活気を感じます。

 夜、静かな部屋に、長良川鉄道を走る1両編成列車の走行音「トトン、トトン、トトン」が聞こえます。音はかなり長く続くので、追いかけながら眠りについたようです……

 地元テレビ局の天気予報で岐阜県は東海三県とされていたので、東海に含めました。
 名古屋を中心に考えれば理解できますが、でも「静岡は東海ではないんかい?」。
 「ヤツらは、東京を向いている!」とか、あるのかも知れません……


追記──『梅ちゃん先生』が終了しました。

 何かを成し遂げたり、偉人伝ではないものの、身近に感じられる主人公や登場人物たちに、一喜一憂できることが「朝ドラ」の使命とされるようなので、「楽しめました」でいいのでしょう。
 とにかく堀北真希ちゃんが可愛らしく、線は細いながらも主役を張れることを実証したので、ここからが彼女の第2幕の始まりです(うまくないからいい、などの声も…)。
 デビューが若かったため、何年も前から知っていますが、まだ23歳! 楽しみです。

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